たあ、いらっしゃい、

げんじょは石焼芋屋さんが大好き、である。厳密に言えば焼芋が好きなわけではなく、あの「さあ、いらっしゃい、石焼芋はいかがですか?やーきいもー、やーきいもー、いしやーきいもーおー、やーきたてー」のフレーズが好きらしい。
今日も、だいぶ眠りが浅くなってきた昼下がり、石焼芋屋さんが下を通りかかった。げんじょはぱっと跳ね起き、一緒に石焼芋の歌を歌いながら「まま、やきいも、いくよっ!」とコートと靴を引きずってきた。これにはびっくり。
仕方がないので外に出てぐるぐると20分ほど探したら、運良く焼芋屋さんにめぐり合うことができた。ところがまたここで問題発生。お財布にお金が470円しかなかったのだ。そうだ、金曜日おろそうと思ったのに、例の嘘つき事件の事情聴取で1時間半を拘束され、おろせないままげんじょを迎えにいったんだった。
おじさんに「1本いくら?」と尋ねると「300円から500円の間」との事。あまり小さいのは美味しくないので、「400円くらいの奴頂戴」と言って財布を見せたら、「じゃあこれいいよ」と400円のお芋を300円で売ってくれた。きっと、貧乏な可哀想な親子だと思われたんだろうなあ。感謝、感謝。