ひょんなことから

今日はひょんなことから「どう考えても我が家で作業したほうが良い」、という条件の仕事が産まれ(単に我が家にある裁縫セットとミシンを使う仕事が大量にあっただけなのだが)、会社の部下と2人で16時過ぎに我が家に帰ってきた。日暮里の繊維問屋で購入してきた大量の布地を切り、縫製する。ただやるだけだと単調で飽きてしまうから、羽二重団子を購入し、食べ食べ作業を進めたら案外早い内に終わってしまった。
その手際の良さの原因はひとえに部下にある。彼女は高校時代被服を専門に学んでいたので、とにかく布の扱いやミシンの調整の段取りがよく、早いのだ。たいしたもんだよねえ、と感心しながら私はその足元で布地にアイロンをかけたり、縫い代を作ったりしていたのだが、当の本人はいたってクールで「でもこれができるからって、早くいいお嫁さんになんなよ、とか言われるとすごくムカつくんですよねー」とか言っている。
確かに私も仕事でとにかく足がかりを築きたくてバリバリ勉強しつつ働いていた頃、「そんなに料理が好きなら早くお嫁になっちゃえばいい」とか「お嬢さんなんだから働いてないで結婚すればいい」とか無責任な事を言う輩に頭にきてたなあ、と思い出しつつ、その横顔をほほえましく見守ってしまった。
おかげで出すべき成果物はまとめて明日午前着で送り出しができた。明日は会社は休みだが、お義父さんの手術に立ち会う時間の合間に裁縫しなくちゃ、と思って覚悟していたので、それがなくなり、大助かりである。しかし、実に手際よかったなあ、と改めて感心。