神様は見ている、かな。

今日は家でお仕事をする日。お得意先に行くアポが2件あったが時間が午前中と夕方だったので1度帰ることにしていた。
まず一件目のお得意先との打ち合わせを終えて都庁前の駅で大江戸線に乗り込もうとした私に、肩をとんとんと叩く人が。誰だろう、と振り返ると小柄でむっつりしたおばあちゃんが1人たたずんでいる。どうしたの?と覗き込むと、おもむろに持っていた紙を私に見せてきた。
牛込柳町
おお、この駅は私の前職の最寄り駅ではないか。おばあちゃん、この駅に行くにはこの電車でいいんだよ、というとおばあちゃんはむっつりと頷いて一緒に乗り込んだ。隣に座って文庫本を読んでいるとすぐに牛込柳町の駅がやってきた。ところがおばあちゃん、降りる気配がない。
「おばあちゃん、駅だよ、駅。降りなくちゃ。」
と言うと、ただただきょろきょろしているので、まだ充分家に帰る時間もあったし、おばあちゃんの荷物を持って一緒にホームに降りてみた。するとおばあちゃんが先ほど私に見せた駅名の書いてあるメモをぴらりと開いている。そこには
晴和病院
と書いてあった。ええっ!?続きがあったんだ?
ここに行くの?と尋ねると、おばあちゃんがむっつりと頷く。こりゃ大変だ、連れて行かなきゃ。というわけで結局改札を出て、親切な駅員さんにその病院を探してもらい、最後までむっつりとしていたおばあちゃんを送り届けた私。会話はなかったが、おばあちゃんにこくりと頭を下げられて不思議な達成感はあったが、時計を見ると家に帰っても20分くらいしか家にいられないことが発覚。
新宿に戻り、奮発してして鰻丼を食べてしまった。(きょ、今日はぜんぜん仕事してない?ごめんなさい)
自分へのご褒美はふんわり甘くておいしかった。