詰めが甘いよ・・・

げんじょがなかなか寝ないのはいつもの事。それなのに今日は日中雪だるまちゃんがいてくれたおかげで夜11時を回った時点でおっぱいを飲むとその後うとうととし始めた。そ〜っと電気を暗くして、そ〜っと布団を直して、そ〜っと横にならせて、ちょっとむずむず動いたのを手を握ってもう一度寝かせて。もうカンペキ。朝まで寝るパターンである。あ、そうだ、最近げんじょは寝相が悪いからベビーベッドの柵をあげておかなくちゃ、というわけでそ〜っと上げて手を離すと
「がちゃ〜ん!!」
引き上げるタイプの柵がちゃんとロックされずに元の位置まで戻った時、ものすごい音と振動がベビーベッドに伝わり、げんじょはぱっちり目を覚ましてふえふえ泣き出した。これは正しく「高名の木登り」・・・
これは『徒然草』のお話。こんな話である。
 その昔、木登り名人がいた。名人のお弟子が木の上で作業しているのを、名人が下で見ていた時、お弟子が高いところにいる間は何も注意を与えなかった名人が、もう足が届きそうな所にお弟子が下りてきたところで、気をつけてねと注意したというのである。
 それを見ていたやじ馬が、「何で、こんな低い所に来るまで注意しないのですか?」と聞いたところ、「高いところでは誰でも充分に注意する。こういう誰もが油断するところの方が、注意が散漫になって危ないのだ」と答えたという。
・・・兼好先生、胸に染み渡りました。